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儀一の独り言

中世城館跡を好む儀一が、城館を調査したりした事を語る独り言ブログ。

天狗山の砦 (群馬県群馬郡倉渕村)


天狗山の砦所在地

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遠景撮る時間が夕暮れ時になったので影しかない状態だが天狗山の砦。
大明神の砦の南に位置し、近距離にあるので歩いてでも行ける。
だが、戻るのも面倒なので車で移動したのだが、周辺には駐車場がない。
結論を言えば大明神の砦の麓(浅間神社)に車を停めさせてもらうのが良いかも。

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砦の東の道に赤い鳥居(お稲荷さん?)が建っているので、その右側から城に向かう。
この辺りの地名に「内手」とあり、ここも城があった頃の根小屋だったのかも知れない。
切通しを登り、写真中央奥に見えるY字路を左に向かう。

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すると畑に出るのでそのまま通らせてもらい、奥の砦へと向かう。
しかし!!

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ネット情報には無かったが、ごっつい扉が行く手を阻む。
さて?これは電気柵なのか?感電する恐怖を持ちつつちょっと触れたが通電してないようだ。
念のためファイティンググローブ(儀一愛用の皮手袋の通称)で扉を開けてお邪魔させてもらう。
当然ながら元通りに扉を閉め、奥に行くと情報どおりの地形なので、柵を越えて右に回る。

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これが当ブログとリンクしているKDさんが駆け下りたという坂か。
急な登りには違いないが、正直これを登った方が早く遺構にたどり着ける。
なのでこの山の斜面を登り、砦へと向かう。

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おおよそ70m登ったぐらいでそこそこなだらかな尾根にたどり着く。
これが山崎先生の描かれている東側の曲輪かと。

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直線的に描かれている山崎先生の図だが、なんだか曲がって見える。
やはり実際の遺構を見ると人との違いって感じるところがでてくる。
それはともかくとして本曲輪へ向かう。

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本曲輪はお社一つあるだけで、そこが砦である事を示す物は見つけられなかった。
なんだかここでもムラムラと遺構が描きたくなってきたので、思わず描いてしまう。

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描いた後に気付いたが、この砦のキモである堀切を撮影し忘れた(汗
お絵かきするとつい絵の方に集中するので、撮影が疎かになる。
再度東側の尾根の形状を確認しに行ったが、やはりこの位は曲がっているように思えた。

かくして調査は終わり、元来た道を降りていき、お楽しみの温泉へ。
今回入っていったのはここから吾妻方面に行った所の「倉渕温泉」
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個人的に気に入ったのは囲炉裏らしき暖房器具があった事。
温泉で身体を温め、さらに囲炉裏で暖を取る・・・結構贅沢な気分。
料金は時間制限無しで一回500円+ロッカー代100円
最近ロッカー代を取るところが増えてきた気がするが不景気の影響からだろう。
財布を盗まれるよりは100円払う方がマシなので支払って入浴。

かくしてこの日(2013年1月7日)も充実した探訪を楽しむ事ができたのだった。 
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  1. 2013/02/08(金) 11:31:08|
  2. 城館探訪の事(群馬県)

大明神の砦 (群馬県群馬郡倉渕村)

大明神の砦所在地

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大明神の砦は吾妻を押さえた真田氏の築城とされ、
見方を変えれば武田氏流の烽火台とも言うべき砦。
権田城とは烏川を挟んだ対岸にあり、
北上してくる小田原北条氏の動向を監視するための砦と言える。

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浅間神社の脇が参拝用に道路が広くなっており、ここに車を停めて訪問。
もちろん駐車代として神社にお賽銭を入れてきた。

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道路脇には砦についての解説が書かれている。
この手の職人魂の籠もった解説板は、個人的に好きである。
ただ、やや年代物なので若干色あせてしまっているのが残念。

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浅間神社の本殿脇に砦への探索道が整備されている。
直登するよりはるかに楽なので、こういう道があると助かる。
慌てず焦らずのんびりと登っていくとしよう。

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途中に積み木を載せたような地形に遭遇。
それにしてもこの岩の下に浅間神社がある訳だから凄い立地条件。
一応ワイヤーが付けられているが、これだけの巨石からすれば無いに等しそうな予感。

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砦の東山腹を上り詰め、尾根に近くなると・・・お待ちかねの堀切発見。
結構大きな遺構なので、つい行ってみたくなる衝動を抑えて本郭へ。

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階段を登り詰め、ついに本曲輪へ到着。
さすが烽火台だけあって、見晴らしは素晴らしい。
こちらにも二枚の解説板が設置されている。

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木製の標柱の朽ち果てぶりが哀愁誘う。
何時倒れてしまうか分からないが、温かく見守ってあげたくなるものがある。

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本曲輪から降りる途中で再度堀切を見下ろす。
いい!この土の立体感が縄張り図を描くための原動力となるのだ!!
そんな事で縄張り図(ケバ図)を描いてみた。

大明神の砦(儀一謹製図)
驚いたのは烽火台に計四本の堀切を設けてる事。
ここまで執拗に尾根を遮断する執念は果たしてどこから?
毎度のことながら我が縄張り図だと立体感が沸かないので、ヘタな俯瞰図を一つ。

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真田氏経由ではあるが武田氏流の烽火台の遺構を一部垣間見た。
群馬は武田・上杉・北条の勢力が激突した地域だけに、遺構も眼を見張るものがある。
美味しい遺構をご馳走様。
  1. 2013/02/07(木) 10:20:38|
  2. 城館探訪の事(群馬県)

権田城 (群馬県群馬郡倉渕村)

権田城所在地

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権田城は別名「上之久保城」とも言われ、草津街道に突き出している榛名山の山裾を利用して作られている。
麓から見ると山城に見えそうだが、実際は尾根を堀で区切った城である。

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権田城を西から望んだ写真。
そこそこの比高差があるので、尾根続きを堀で区切って独立させる作りになっているのもいい。
ここへ畑を突っ切って向かったが、地元のワンちゃんの歓迎が賑やかだった。
そんな事中世城館跡によくあるので、気にしても仕方ない。

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上り詰めると明らかに空堀と思われる地形が出てくる。
写真左に写っているのは権田城の標柱。

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先ほどの場所より向きを買えれば解説板もある。
この季節(一月上旬)なので草が生えておらず、スッキリしていていい。
この先は平場が段をなして作られており、その東隣は空堀が設けられている。

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城の外側を区切る堀の名残と思われる道路。
目ぼしい遺構は先ほどの標柱や解説板のある辺りだが、
個人的にはこちらも城の遺構としてしっかりマークしておいた。

なお、ここでは縄張り図を描くことをしなかった。
やはり燃える城と不完全燃焼の城があるようだ。
理由は点在する民家がある為。
やはり民家の無い山中の遺構の方がお絵かきし易いね。
  1. 2013/02/06(水) 10:20:28|
  2. 城館探訪の事(群馬県)

三ノ倉城 (群馬県群馬郡倉渕村)

三ノ倉城所在地

中尾城の状態を見届けた儀一は、そのまま烏川対岸にある三ノ倉城へ向かった。

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三ノ倉城は別名栗崎城といい、全透院の裏山に築かれた城である。
ココからの風景がいいのは鉄塔ファンとして奥に新榛名線の高圧鉄塔が見える所。
城館跡も、鉄塔も好きな自分には両者が写っている光景はたまらないのである。

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国道406号沿いにはご丁寧に栗崎城として看板が建てられている。
少々狭い道だが、ここで曲がれば真正面は全透院である。

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さて、自動車できた自分は何処に車を停めようか迷った。
全透院に乗り込もうかとも考えたが、念の為手前の道に路上駐車する事にした。
本当は左側の駐車場が使えれば良かったのだが、ロープで閉められているので諦めた。

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全透院の解説板の末尾にはオマケ程度に栗崎城がある事が書かれている。
ただ、困ったのはその栗崎城へどうやって行くのか書いてないのである。
一応正面の風景を見て、墓地から尾根を伝って登るルートがあると読んだ。

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ふと後を振り返ると、山門と鐘撞堂がドッキングされた建造物がそこに。
狭い土地の場合はこういう方法も有効なのだろうな。
ただ、鐘を突く為にハシゴを登るのが大変そうだが。

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墓地の中は先に歴代住職さんの墓まで上り、そこから左に行けば写真の尾根に近い所に出れた。
そこからその尾根に移って、城の遺構を目指す。

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本曲輪は一部土塁が囲っている地形で、その土の凸凹には我がお絵かき魂に火が付いてしまった。
実を言えば今回お絵かきばかりしてしまい、遺構の写真はあまり撮れなかった。

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こちらは本曲輪直後の切岸、そして帯曲輪に立っている所。
この辺りの遺構の巧みさに、結構興奮気味の儀一。

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更に土橋があり、その先には倉渕線3号がそそり立っていた。
新しい鉄塔のようで、そのアングル鉄塔は日の光を浴びて輝いていた。

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これが大まかに書いた城の縄張り図。
土橋の脇の土塁が微妙に書き表すのが難しく、土橋が若干斜めに接続されているのが表現できなかった。

三ノ倉城絵図その2
適当に書いた俯瞰図は大体こんな感じ。
ふもとの全透院はほぼ適当に書いたので、いたって雑であったりする(汗

城のお絵かきをすると時間の経つのが早い。
結局この三ノ倉城で三時間もウロウロしてしまったのであった。
  1. 2013/01/26(土) 03:52:16|
  2. 城館探訪の事(群馬県)

中尾城 (群馬県群馬郡倉渕村)

中尾城所在地

倉渕村で一番手強い山城である鑰掛城の探訪を終え、次はリラックスする意味で民家に程近い中尾城を訪ねた。

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現地に到着。比高差はおおよそ10mぐらいで、遺構は乏しそうだが探訪は楽そうだ。

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駐車場が無いので、差し支えなさそうな場所に車を停めて、中尾城へ向かう。
これだけ立派な橋だったら車でもいけたかも。

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ほ場整備工事?って事は田んぼ用の土地を造成中という事か。
看板をちょっと読んでいたら左下には「通行止」の三文字が・・・
ちょいとヤな予感がするが・・・

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中尾城は重機に蹂躙されておりました。
まるで王蟲の群れによって滅ぼされた町をみたような気分。
せめて昔の地形だけでも残ってくれていればって感じだ。

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そんな中尾城だったが、尾根の先端部分だけは妙に木も草も無く、綺麗だった。
この感じ・・・上野城の土塁を見ているような気分に。
という事で中尾城の調査は終わってしまったのであった。
  1. 2013/01/25(金) 03:28:52|
  2. 城館探訪の事(群馬県)
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