●野野上砦(群馬県甘楽郡南牧村)

大塩沢地区の城館跡付近を回った後、通り過ぎた野野上砦の聞き込みに行く事にした。
事前に集めた情報によればこの山が野野上砦との事だが・・・
とりあえず地図を見て確認等をしていた。
・・・すると散歩中の方に声を掛けられた。
どうやら地元の方のようで、この辺りの山の登り口などを色々と聞いてみた。
広いところが葡萄畑になっていたが、今は放置されているという。
あらら、遺構は葡萄畑になっているのか?それでも確認してみたくなってきた。
「このまま登っていけるよ」という情報を信じ、いざ直登を敢行する。

30mほど登ったところのピークだが、遺構らしきものはない。
どうやら砦はそのまたむこうの山のようだ。
そのまま尾根伝いに進んでいくと・・・

猛烈に笹薮に包まれてしまった元葡萄畑へ。
かなり生い茂っているので進むのに30分程時間を要してしまった。
帰るのちょっとうんざりする。

葡萄畑の猛烈な藪を抜けて、尾根伝いに登り始めた所で古井戸発見。
これも先ほどの人から聞き込みして知っていた。
こう見ると近代でも井戸を使っていたような構造に見えるのだが・・・実際はいかに?

更に登って空が見える場所に来た。
周辺を見渡してみたが、この辺りではないようで、先が長い。

おお、やっと堀切にめぐりあえた!
一旦上まで登って周辺の把握をする事に。

ここは松が生えていて、周辺から見ても目印になりそうだが、削平されたような様子がない。
今度は図面に描かれている尾根を降りる、いよいよ砦の本体にご対面となる。

わ!結構広い。
もっとショボイ遺構を想像していただけに、不意を突かれた気分だ。

砦は本曲輪の周囲を腰曲輪が囲む構造で、尾根は強引に掘り切って遮断している。
いや、こんな豪快な遺構にめぐり合えるとは。感謝。

何気に
猫城にも散乱していた謎の薬品の容器も健在。
これってもしかして除草剤かなにかか?

いや~、それにしても見事に削平されていて、大変美しい。
巧妙さに欠けるかも知れないが、こういう力に任せて削平されている地形も好きだったりする。

先の方はグルッと回る腰曲輪と2段に作られた平場があって急落している。
いい遺構を見れてあの葡萄畑の猛烈な藪を越えてきた甲斐があったってもんだ。
ここで色々と写真を撮りまくってしまったのであった。

先ほどの藪を通過するのはこりごりなので、別の道に活路を見出す事にした。
それでここに来る直前に見た尾根筋に来れた。
この辺りは大体が自然地形で、削平された地形は見受けられなかった。
となるとこの野野上砦とは南牧川沿いを監視する目的の砦だったのか?

進路を北西に向けると堀切のある場所に着く。
でもこれは堀切というより峠道の切り通しの様にも思える地形。
!?
もしかして・・・この峠道を辿って行けば藪を通らず帰れる?

道なりに北側に降りてきたら予想通り集落のある場所にたどり着いた。
この辺りまで車で上がって来れるので、この集落に来ると良いようだ。

って事で無事南牧川沿いの道まで帰ってこれた。
記念に入口の場所を撮影しておく。
写真の看板には四ツ又山という山の登山道にもなっているようである。
ついでに野野上砦入口と書いた方がいいかも。
かくして無事降りて来る事ができた・・・それにしても腹が減った。
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- 2011/01/12(水) 06:13:32|
- 城館探訪の事(群馬県)
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