●根岸山砦(埼玉県秩父郡皆野町)

荒川流域に砦で、堀切があるという噂があるが真相を確かめるべく訪問。

南面は荒川が荒削りした跡と思える岩壁になっていて、自分はこちらから登るのはほぼ無理。
このまま東側に回りこむ。

山沿いに東へ歩いていくと十二神社への入口を示す石碑がある。
砦のある山へはこの石碑が目印となる。

登りは写真の直登コースと比較的緩やかな蛇行コースがある。
少々体力を温存したかったので、今回は蛇行コースでのんびり歩いていく。

枯葉の滑りに気をつけながら登っていくと、途中で遺構とも思える平場に出る。
山裾は広かったと思ったが、この辺りで両側は急に落ち込んでいる。
その事を考慮すると城戸なのかも知れない。

十二神社のあるピークに到着する。
上は綺麗に削平されており、中央には十二神社の社がある。

周りの風景を見る。
南方は眼下の荒川越しに秩父盆地を見渡す事ができる。


千馬山城は少々奥に入った所にあり、こちらの方面は蓑山があって見ることができない。
そこでこの方面の監視を補う形でこの砦が作られたのがよく分かる。

西側の標高の高いところにも行ってみた。
こちらは完全に自然地形である上に、北側が緩やかである。

私見になるが西には宝登山があり、この場所は写真の宝登山に見下ろされる形になる。
そこでこの場所を放置して十二神社のあるピークを選んだのだろう。
つまりは高所に作る事よりあの場所に作る事で目的を果たせているので作っていないという事か。

さて、肝心の堀切は?
・・・コレの事を指しているのか、大目に見ても土橋という感じであろうか?
自然地形にも見えなくも無いので判断が難しい所。

ピークを削平したという到ってシンプルな遺構だが、実用的という印象の受ける砦であった。
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- 2011/01/15(土) 02:07:47|
- 城館探訪の事(埼玉県)
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