下野国。
今の栃木県で、実を言えば足利~佐野にかけての地域ぐらいしか城館探訪をしていない場所である。
手元に野木町、小山市などの城館資料を手にしていながら、いつ行こうか迷っていた。
GW明けの5月6日、ついに意を決して探訪する事に決めた。
資料に目を通し、探訪順路を考える時間もまた楽しいひと時だったりする。
探訪スタートは夜明けで外が明るくなる時間なので、おおよそ朝の5時。
その時間に着ける様に家を出て、夜明け前の道を栃木県へ向けて走った。
●野木城(栃木県下都賀郡野木町)

やや朝もやのかかる野木城へ訪れた。
国道4号線沿いで思川の支流によって谷の刻まれた場所で、
東側以外は湿地に囲まれているという要害に適切な絶好の地形である。

城の周囲を遊歩道が整備されており、歩きやすくなっている。
流石に平日の朝の5時だけあって、歩いている人は居なかった。

歩けどこの上の曲輪部分に行く気配がなかった。
本当に周りを歩くだけになっているようなので、この内部へ登ってみたら・・・

清清しいまでの耕地だった。
まあ、笹藪に覆われているよりははるかに良い。

南側を歩いていたら、ようやく城である事を示す案内板があった。
流石に歴史的経緯がよく分からない城だけに、解説板の文面もとってもシンプル。

そのまま東に進んだら、道路脇にも城の入口を示す看板があった。
「城=天主」を想像する人にとってこの城はどんな風に映るのだろう?
きっと「行ったけど畑しかなかった」って感想になるのかなっと思ったり。

何気に道路の脇が少々高まっているのだが、土塁の名残であろうか?
もしそうだとしたら、きっとこの道路は堀になっていたのだろう。
この先の畑になっている部分にも、堀が埋没している可能性は高い。
何も無いと言えば何も無い野木城。
でもこういう城は個人的に嫌いではない。
むしろ想像を膨らませられる良い城であるとさえ思えてしまう。
かくして野木城を後にし、次の城館跡に向かうのであった。
つづく
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- 2010/05/11(火) 08:43:15|
- 城館探訪の事(栃木県)
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