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儀一の独り言

中世城館跡を好む儀一が、城館を調査したりした事を語る独り言ブログ。

鑰掛城 (群馬県群馬郡倉渕村)

鑰掛城所在地

年が明け、儀一は吾妻郡の山城を見たかった。
だが、吾妻郡は降雪し、迂闊に探訪しようものなら危険な状態であると思われた。
そこで、少しでも吾妻郡に近い所という事で、今年初の群馬の城館跡をここ倉渕村にした。

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前回同様、またはやり過ぎて夜の内に倉渕村に着いてしまった。
ええい、こうなったら少しでも早い時間に時間の読めない山城から攻めるより他あるまい。
と、突発的に現時点では一番山奥にある鑰掛(かぎかけ)城への林道を進むのであった。

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街灯もなくなり、民家もなくなり、更に道が砂利に、また更に路面がアイスバーン化してきた・・・。
さすが倉渕の山奥、ここまで来ると雪が凄い。
雪解けが再氷結した氷道をゆっくりと進み、一応鑰掛城への道を検討付けて暗い林道で路上駐車。
車内のライトを消したら本当に真っ暗である。

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写真じゃまだまだ真っ暗だが、肉眼では結構明るくなってきた。
熊除け鈴といつもの行進曲を掛けながら、誰も居ない雪の残る林道を鑰掛城に向かって進む。

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林道の分かれ道があり、事後報告であるがこの右に登っていく林道をそのまま進めば鑰掛城へ行ける。
自分が来る前につけてあるピンクのリボンが目印で、これに自分のマーキングであるイエローテープも加えた。
さあ、勇ましい音楽と共に林道を登って行こう。

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林道を登る事(のんびり歩いて)20分ほどで、朝日が差してきた。
そしてその上の稜線を見ると・・・これは堀切か?
この堀切を確認しつつ、儀一の足は更に加速する。

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本曲輪の下あたりから見上げた写真。
山頂の遺構で、人里からだいぶ離れている事もあって、堀の深さは殆ど無い。
腰曲輪を経て、更に奥へと進んで行く。

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おお!!逆光に見ているためか、遺構がより立体的に見える。
平日の早朝、皆が正月休みを終えて仕事に行く朝に自分はなんて贅沢な時間を過ごしておるのだ。
朝日に照らされた鑰掛城を見て、真っ暗な内から麓に来て良かったと思った。
(みんなはマネしちゃダメだぜ!!)

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中腹から見た堀切は、なんと切通しでしたというオチだった。
いや!まて?確かに今は切通しになってしまっているが、
その脇には竪堀が下に延びている。
そう、元々堀切だった所を林道造成により切り開かれた残骸なのであった。

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本曲輪に近くなると、切通しの規模もジャンボに。
これだけデカイと堀としての役割を充分果たせるな。
高さは目測4m程

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本曲輪直後の堀切。
こちらは林道が通っておらず、原型をとどめた形状を見る事ができる。
それにしてもこんな山奥にこれだけの堀切を擁した城が築かれた経緯は一体?

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そして本曲輪、土塁も無くただ削平されただけの地形だが、それまでの堀切があるのでこの位で充分なのだろう。
山城によくある石でできた社もある。

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半ば林道が通って半壊しているが、尾根先端部の腰曲輪。
ここから下流方面の視野はとても良さそうだが、あまり良く見えなかった。

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かくして鑰掛城の探訪を終え、無事車に辿りついた。
そして帰り道を少し振り返ると・・・木々の合間からヒョッコリと鑰掛城が見えた。
これだけのいい思い出が出来たから、しばらく鑰掛城はいいやって気分になれた。
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  1. 2013/01/24(木) 03:47:50|
  2. 城館探訪の事(群馬県)

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